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ムエガノ(muégano)とは?メキシコの揚げ菓子

Edmond Bojalil

Edmond Bojalil · Recetas Mexas 創設者

更新日: 2026年10月21日

Pemoles
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どんな料理?

ムエガノ(muégano)は、メキシコの伝統菓子です。小麦粉の生地を小さな角切りや丸い粒にしてラードや油で揚げ、熱々のピロンシージョ(piloncillo/未精製のきび砂糖)の蜜をからめて、ひと塊やブロック状に固めます。揚げた生地のカリッとした食感と蜜のねっとり感が同時に楽しめ、黒糖のような深い甘さにアニスやシナモンの香りが重なります。日本の黒糖かりんとうや、おこしを思わせるお菓子です。 本場とされるのは、プエブラ州のテワカン(Tehuacán)とトラスカラ州のウアマントラ(Huamantla)。メキシコ全土で知られ、祭りの市や地方の菓子店、市場で、セロハンの袋や個包装のトレーに入れて売られています。ペピトリア(pepitoria)やブニュエロ(buñuelos)と並ぶ、メキシコ中部で人気の高い菓子のひとつです。

起源と歴史

ムエガノのルーツは、ヌエバ・エスパーニャ時代の修道院菓子にあるとされます。プエブラやトラスカラの修道院では、アラブ・アンダルシアの影響を受けた揚げ菓子や蜜の菓子が、土地の食材に合わせてさまざまに作られました。 テワカンとウアマントラはどちらもムエガノ発祥の地を名乗っており、いずれも長い伝統を持っています。テワカンではアニスを効かせた丸い粒のタイプが、ウアマントラでは四角いタイプが発展しました。 ウアマントラでは今も、昔ながらのムエガノ店が家族のレシピを守っています。ムエガノは守護聖人の祭りや、ウアマントラの「誰も眠らない夜(La Noche que Nadie Duerme)」と結びついた、祭りに欠かせない菓子でもあります。

特徴的な材料

生地の材料は、小麦粉、ラードまたは植物性油脂、卵、砂糖、アニスシードかシナモン、塩。テケスキテ(tequesquite/天然の炭酸塩)やベーキングパウダーを加えることもあります。しっかりした生地にこね上げたら、のばして1〜2cm角に切ります。 角切りにした生地を熱したラードで均一にきつね色になるまで揚げ、油を切ります。別の鍋でピロンシージョを水で煮溶かし、シナモンスティック、オレンジの皮、スターアニスを加えて、深い赤褐色のとろりとしたシロップになるまで煮詰めます。 熱いシロップを揚げた生地にかけて手早く混ぜ、油を塗った台やバットに広げて冷まします。固まると生地どうしがくっついて板状やブロック状になるので、好みの大きさに切り分けます。 地域による違いもあります。テワカンのムエガノはアニスが多めで、丸い粒を山のように積み上げた形。ウアマントラのものはきれいな四角形です。トラスカラにはごま入りのものもあります。

文化的な意味

ムエガノは、トラスカラ州とプエブラ州テワカン地方を象徴するお菓子です。ウアマントラでは8月14日の夜に「誰も眠らない夜」と呼ばれる祭りが行われ、大勢の人が訪れます。昔ながらのムエガノ店をめぐり、祭りの楽しみとしてこの菓子を味わうのが恒例です。 ウアマントラやテワカンでは、手作りのムエガノが地元の暮らしを支える産業のひとつになっており、飾りつけた袋に入れて地方のお土産として売られています。何世代にもわたって家業を受け継ぐ作り手の家族が、工業製品に押されながらも伝統を守っています。 ムエガノは、だれもが気軽に買える庶民の菓子です。素朴でありながら丁寧に作られ、土地の個性を色濃く映し、小さな作り手の暮らしを支えています。

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作るのに必要な材料

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よくある質問

テワカンのムエガノとウアマントラのムエガノの違いは?
テワカン(プエブラ州)のムエガノは、丸い粒の生地でアニスの風味がはっきりしており、山のように積み上げて袋に入れて売られます。ウアマントラ(トラスカラ州)のものはきれいな角切りで、アニスは控えめか入れず、シナモンが香り、四角い板状で売られます。どちらもピロンシージョ(piloncillo)の蜜を使いますが、形、香り、売られ方が異なります。
ムエガノはどんな味ですか?
ラードで揚げた生地のコクにアニスやシナモンが香り、キャラメル状になったピロンシージョの蜜の深い甘さが全体を包みます。ほのかな酸味もあります。ひと口目はカリッと、そのあとは蜜でねっとりとした食感です。甘さと香ばしさと香りのバランスがくせになる味で、精製された砂糖だけで作るお菓子とはまったく違います。
ムエガノはどうやって食べますか?
ブロックや一粒ずつをそのままかじって食べます。デザートや、食事の合間のおやつにぴったりです。カフェ・デ・オジャ(café de olla/シナモン入りの素焼き鍋で入れるコーヒー)やアトーレ(atole)、ホットチョコレートとよく合います。祭りでは大袋で買ってみんなで分け合い、地方の菓子店では小箱入りでも売られています。常温で数週間日持ちします。
ムエガノの発祥地はどこですか?
メキシコ中部、具体的にはテワカン(プエブラ州)とウアマントラ(トラスカラ州)が発祥とされます。ルーツはアラブ・アンダルシアの影響を受けたヌエバ・エスパーニャ時代の修道院菓子にあるといわれます。どちらの町も発祥の地を名乗っており、それぞれの伝統が、いわば姉妹のような郷土菓子として共存しています。

参考文献

Edmond Bojalil
Edmond Bojalil

Recetas Mexas 創設者

メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。

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