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チャプリネス(chapulines)とは?味・食べ方・旬

Edmond Bojalil

Edmond Bojalil · Recetas Mexas 創設者

更新日: 2026年10月21日

Guacamole con Chapulines
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どんな料理?

チャプリネス(chapulines/バッタ)は、オアハカ、プエブラ、トラスカラのミルパ(milpa/トウモロコシを中心とした伝統的な畑)で採れる食用のバッタです。主な種はスフェナリウム・プルプラセンス(Sphenarium purpurascens)。にんにく、ライム、パシージャ(pasilla)唐辛子、塩と一緒にコマル(comal)で炒るのが定番で、赤みがかった色に仕上がり、カリッとした食感に香ばしさとほのかな柑橘の風味が加わります。 オアハカ料理を代表するおつまみのひとつで、州都のベニート・フアレス市場などで、メスカルやプルケ(pulque)のお供として売られています。日本でイナゴの佃煮が田んぼの恵みとして親しまれてきたように、身近な畑の恵みとして長く食べられてきた食材です。 旬は雨季にあたる5〜10月ごろ。ちょうどミルパの作物が育つ時期と重なるため、バッタを採ることは昔から、トウモロコシや豆、アルファルファを害虫から守る自然な防除の役割も果たしてきました。

起源と歴史

メソアメリカでバッタが食べられていたことは考古学的にも裏づけられており、プエブラ州テワカン(Tehuacán)の洞窟からは非常に古い時代の痕跡が見つかっています。16世紀には、修道士ベルナルディーノ・デ・サアグン(Bernardino de Sahagún)が『フィレンツェ写本』の中で、ナワトル語でチャポリン(chapolin)と呼ばれる食用バッタを何種類も記録し、日常の食事にも祝いの席にも食べられていたと伝えています。 現在、最大の産地はオアハカです。産業化はほとんど進んでおらず、サポテコやミステコの家族が明け方に網や布を使って手で採るのが一般的です。21世紀に入ってからはオアハカのシェフたちが高級料理にも取り入れる一方、中央渓谷では伝統的な作り方が今も受け継がれています。

特徴的な材料

スフェナリウム・プルプラセンスはメキシコ固有のバッタで、体長は1〜3cmほど。大きさによって小(孵化して間もない、やわらかいもの)、中、大(羽があり、外骨格がかたいもの)に分けられます。 伝統的な下ごしらえでは、まず丸1日ほどかけて腹の中のものを出させます。その後、素焼きのコマルで、つぶしたにんにく、ライム果汁、粉にしたパシージャ唐辛子、塩と一緒に炒ります。たんぱく質が豊富で、鉄分やカルシウム、亜鉛、必須脂肪酸も含むことが、メキシコの研究機関の調査で報告されています。 小さいものはおつまみやケサディーヤ(quesadilla)の具に、中くらいのものはタコスやワカモレ、トラユーダ(tlayuda)に、大きいものはモレ(mole)や煮込みに使われます。サアチラ(Zaachila)やミトラ(Mitla)では、粗くつぶしてトマトやコステーニョ(costeño)唐辛子と合わせたサルサも作られます。

文化的な意味

チャプリネスは、モレ・ネグロ(mole negro)やメスカルと並ぶオアハカの食の象徴のひとつです。2010年にユネスコ無形文化遺産に登録されたメキシコの伝統料理を語るうえでも欠かせない存在です。 採集の多くはサポテコの女性たちが担っており、農村の家庭にとって大切な収入源になっています。国連食糧農業機関(FAO)は2013年に食用昆虫に関する報告書をまとめ、環境への負荷が小さいたんぱく源として昆虫食に注目しました。チャプリネスもその文脈でたびたび紹介されています。 日本でイナゴの佃煮や蜂の子が郷土の味として受け継がれてきたように、チャプリネスはオアハカの人々にとって季節を感じる身近なごちそうです。近年はチャプリネスのサルサや粉末も作られ、海外にも届けられています。

関連レシピ

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よくある質問

チャプリネスはどんな味ですか?
カリッとした食感で塩気があり、コマルで炒った香ばしさ、ライムの酸味、パシージャ(pasilla)唐辛子の辛みが感じられます。食感は乾いたポップコーンに近く、にんにくがうま味の土台になっています。小さいものはやさしい味、大きいものは香ばしさが強く濃い味わいです。
オアハカの伝統的なチャプリネスはどう作りますか?
水に約24時間浸けて腹の中のものを出させ、よくすすいでから、素焼きのコマルで、つぶしたにんにく、ライム果汁、粉にしたパシージャ唐辛子、塩と一緒に炒ります。赤みがかった色になるまで、10分ほどかかります。おつまみとしてそのまま食べるほか、タコス、ワカモレ、トラユーダ、オアハカチーズ(quesillo)を使ったケサディーヤの具にもします。
チャプリネスを食べても安全ですか?
信頼できる市場や生産者から購入し、しっかり加熱したものを食べるのが基本です。加熱することで、寄生虫などのリスクを抑えられます。ただし、甲殻類アレルギーのある人は、共通するアレルゲンに反応する可能性があるため避けてください。食用昆虫は、国連食糧農業機関(FAO)も栄養価の高い食品として注目しています。
食用のチャプリネスはどこが発祥ですか?
オアハカの中央渓谷が中心で、スペイン到来以前からミルパ(milpa)で採集されてきました。プエブラ、トラスカラ、イダルゴでも食べられています。16世紀にはサアグン(Sahagún)が記録を残しており、在来のトウモロコシ栽培と結びついた伝統的で持続可能な食習慣として知られています。
チャプリネスはどこで買えますか?
オアハカでは、州都のベニート・フアレス市場や中央渓谷の屋台で、炒ったものが大きさ別に売られています。信頼できる市場や生産者から購入し、生ではなく加熱したものを食べましょう。メキシコ国外では、オアハカの生産者が作るチャプリネスのサルサや粉末が主に出回っています。日本で探す場合は、輸入食材店や昆虫食を扱うオンラインショップをあたってみてください。
料理によってどの大きさのチャプリネスを使えばいいですか?
小、中、大の3つに分けられます。孵化して間もない小さくやわらかいものはおつまみやケサディーヤの具に、中くらいのものはタコス、ワカモレ、トラユーダに使います。羽があり外骨格のかたい大きなものは、モレや煮込み用です。サアチラ(Zaachila)やミトラ(Mitla)では、粗くつぶしてトマトやコステーニョ(costeño)唐辛子と合わせ、サルサにもします。
チャプリネスはどんな料理に使われますか?
オアハカ料理では、おつまみとして、またトウモロコシ生地の軽食やタコス、トラユーダの具として使うのが一般的です。当サイトでは、中くらいのチャプリネスを使う定番の食べ方のひとつ、チャプリネス入りワカモレ(Guacamole con Chapulines)の作り方を紹介しています。小さいものはケサディーヤの具に、大きいものはモレや煮込みに使います。

参考文献

Edmond Bojalil
Edmond Bojalil

Recetas Mexas 創設者

メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。

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