トウモロコシ生地にピロンシージョ、シナモン、スターアニスを練り込み、コマルで焼き上げるメキシコ中北部の甘いおやきです。
このレシピについて
ゴルディータ・デ・ピロンシージョ(gorditas de piloncillo)は、トウモロコシ生地にピロンシージョ(piloncillo/未精製のきび砂糖)、シナモン、アニスを混ぜて焼いた甘いゴルディータです。メキシコ中北部に伝わる素朴なおやつで、メリエンダ(merienda/午後の軽食)にも朝ごはんにもぴったりです。
歴史と由来
ゴルディータ・デ・ピロンシージョは、トウモロコシという先住民の遺産と、植民地時代にスペイン人がもたらした甘味料やスパイスが出会って生まれた、メキシコの庶民のお菓子です。ピロンシージョは、ほかの中南米の国ではパネラなどとも呼ばれる未精製の砂糖で、円すい形やブロック状に固められています。深いカラメルのような風味は、日本の黒糖にも通じます。メキシコ料理で使われるようになったのは16世紀、ヌエバ・エスパーニャで最初のサトウキビ圧搾所が作られたころからです。 甘いゴルディータは、祝いの日や野外で過ごす日と結びついてきました。グアナフアト、ケレタロ、サン・ルイス・ポトシなど中北部の州では、家族が畑仕事に持っていく軽食のひとつでした。トウモロコシ生地に削ったピロンシージョとシナモンやアニスを混ぜたこのゴルディータは、栄養があってエネルギーになり、しかも何時間も傷みにくい食べものだったのです。 メキシコの市場でも、ゴルディータ・デ・ピロンシージョは甘いアントヒートの中で特別な存在です。ティアンギス(tianguis/露天市)で売る女性たちは、明け方に作って、朝のうちに焼きたてを売ります。トウモロコシとピロンシージョとシナモンの香りは、多くのメキシコ人にとって子どものころを思い出させる香りです。 作り方は地域によって少しずつ違います。生地にすりおろしたチーズを加えて甘じょっぱく仕上げる人もいれば、くるみやレーズンを混ぜて食感を楽しむ人もいます。ただ、油をひかないコマルで焼くことはどこでも共通で、表面がほんのり香ばしく、中はやわらかく香り高く仕上がります。
栄養成分 1人分あたり
220
エネルギー
4g
たんぱく質
42g
炭水化物
5g
脂質
3g
食物繊維
180mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
ピロンシージョ150gを目の粗いおろし器で削るか、細かく砕きます。かたすぎる場合は、電子レンジで20秒ほど温めます。

💡 同量のきび砂糖で代用できます。
- 2
大きなボウルにトウモロコシのマサ(マサ・アリーナで作ったもの)480ml、削ったピロンシージョ、シナモンパウダー小さじ1、スターアニスのパウダー小さじ1/2、塩小さじ1/2を入れて混ぜます。

- 3
ぬるま湯を少しずつ加えながらこね、手につかないやわらかい生地にします。水の量は180mlほどが目安です。しっとりしていて、扱いやすいかたさにします。

💡 生地を折り曲げてひびが入るなら、水が足りません。
- 4
生地を12等分します。丸めてから手のひらで押し、直径8cm、厚さ1cmの円形にします。

💡 厚さが大切です。薄すぎるとパサつき、厚すぎると中まで火が通りません。
- 5
コマルを中火で熱します。片面4〜5分ずつ、焼き色がつき、表面がさらりとするまで焼きます。熱いうちに出します。

💡 ふんわり仕上げるため、焼いている間は押さえつけないようにしましょう。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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