乳飲み子ヤギを炭火のそばでじっくりあぶり焼きにする、ヌエボ・レオン州モンテレイの名物料理です。
このレシピについて
カブリート・アル・パストール(cabrito al pastor)は、モンテレイをはじめメキシコ北東部を代表する料理です。生後40日未満の乳飲み子ヤギを鉄の串に刺し、メスキート(mezquite)の炭火のそばで、たえず回しながらじっくり均一に焼き上げます。肉は柔らかくジューシーで、燻した香りは格別です。伝統的には、フラワートルティーヤ(小麦粉のトルティーヤ)、フリホーレス・チャロス(frijoles charros)、サルサ・ボラチャ(salsa borracha)を添えて出します。
歴史と由来
カブリート・アル・パストールは、メキシコ北東部、とくにヌエボ・レオン州、コアウイラ州、タマウリパス州の食文化を象徴する料理です。 起源については、16〜17世紀に北部へ移り住んだ人々がヤギを飼い、その肉を食べる習慣をもちこんだという説があります。そのなかには、スペインの異端審問を逃れてきたユダヤ系の家族もいたといわれます。動物を鉄の串に刺して炭火の真上ではなく横で焼く方法は、中東の調理法がイベリア半島を経て伝わったものとも考えられています。 モンテレイでは、カブリートは結婚式から守護聖人の祭りまで、家族の集まりやお祝いの中心となる料理になり、カブリート専門のレストランは街の名物になりました。 調理には根気と技術が必要です。カブリートは母乳だけで育った生後30〜40日の乳飲み子ヤギを使います。丸ごと3〜4時間かけて焼き、ときどき自身の脂や塩とスパイスを混ぜたものを塗ります。とくに好まれる部位は、肩肉、腎臓まわりの部位(riñonada)、そしてマチートス(machitos)です。マチートスは、子ヤギの内臓で作る腸詰めの一種です。
栄養成分 1人分あたり
520
エネルギー
42g
たんぱく質
5g
炭水化物
32g
脂質
0.5g
食物繊維
580mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
子ヤギの余分な脂と内臓を取り除きます。内側と外側にたっぷり塩、こしょうをふり、常温で1時間おきます。

💡 生後30〜40日の子ヤギが理想です。肉がより柔らかく仕上がります。
- 2
メスキートの薪で、炎が出ずに真っ赤におこった炭火を作ります。炭火は子ヤギの真下ではなく、横に置きます。

💡 焦がさないよう、間接の熱で焼くのがポイントです。
- 3
子ヤギを鉄の串に刺し、針金でしっかり固定します。串を斜めに立て、炭火から約40cm離して置きます。

💡 専用の串がなければ、炭火用の回転式グリルでも代用できます。
- 4
20〜30分ごとに串を回しながら焼きます。回すたびに、溶かしたラードにつぶしたにんにくを混ぜたものを塗ります。

💡 ラードを塗ると、皮がカリッときつね色に仕上がります。
- 5
焼き時間の半分(約2時間)がたったら、黒ビールを子ヤギにふりかけます。しっとりさせ、肉に合うほのかな苦みを加えます。

- 6
皮がきつね色にカリッとなり、肉が骨から簡単にはずれるまで、全体で3〜4時間焼きます。

💡 いちばん厚い部分の中心温度が75°C以上になるようにしましょう。
- 7
串からはずして15分休ませ、切り分けます。フラワートルティーヤ、フリホーレス・チャロス、サルサ・ボラチャを添えて出します。

💡 とくに人気の部位は肩肉と腎臓まわりの部位です。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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