にんにくとベーコンを差し込んだ丸鶏を、スパイス香るトマトソースでじっくり煮込む、メキシコ中部の伝統的な鶏料理です。
このレシピについて
ポジョ・メチャード(pollo mechado)は、丸鶏に切り込みを入れてにんにく、ハーブ、ベーコンを差し込み、スパイスをきかせたトマトソースで煮込むメキシコの鶏料理です。肉の内側から香りとうまみが広がり、しっとりジューシーに仕上がる伝統の技法を使っています。
歴史と由来
メチャール(mechar)は、脂身やにんにく、ハーブなどの香りの素材を肉の中に差し込む古くからの調理技法です。肉の内部に筋状に入った具材が加熱中に溶け出し、中から肉をうるおして、風味とジューシーさを与えます。この技法は、植民地時代にヨーロッパから伝わり、19世紀にメキシコが受けたフランス料理の影響、とくにマクシミリアン(Maximiliano de Habsburgo)の第二帝政期にも広まったといわれます。 メキシコでは、ポジョ・メチャードはメキシコ中部から西部の家庭で、お祝いの料理として親しまれるようになりました。ふつうのローストチキンとの違いは、にんにく、ハーブ、ベーコンの筋にあります。これらが加熱中に溶けて肉の内側までしみこみ、ほかの方法ではなかなか出せないジューシーさが生まれます。鶏を煮込むトマトソースは肉汁を吸ってコクのあるソースになり、ごはんにかけたり、パンにつけたりして楽しめます。 どこか上品で手の込んだ印象のある料理なので、日曜日の家族の食事にも、特別な集まりにもよく合います。肉に具材を差し込む作業には少し慣れが必要ですが、そのぶん仕上がりの満足感は格別です。伝統的な料理上手の女性たちの多くは、日曜日の朝に仕込み、お昼に間に合うように仕上げます。
栄養成分 1人分あたり
390
エネルギー
38g
たんぱく質
8g
炭水化物
22g
脂質
2g
食物繊維
650mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
細身の包丁で、丸鶏(1.5kg)全体に深さ2cmほどの切り込みを入れます。それぞれの切り込みに、細切りのベーコン、薄切りにしたにんにく、タイムやマジョラムなどのハーブの葉を差し込みます。

💡 切り込みを5cm間隔で入れると、味が全体に均一に行き渡ります。
- 2
鶏の表面に塩、こしょう、ガーリックパウダー、クミンをふって下味をつけます。脚をたこ糸でしばります。

- 3
ふたつきの大きな鍋に油大さじ3を熱し、強火で鶏の全面を10〜12分かけて焼き色がつくまで焼きます。

💡 表面をしっかり焼き固めると、肉汁を閉じ込めやすくなります。
- 4
トマト5個、玉ねぎ1/4個、にんにく3かけ、水で戻したアンチョ(ancho)唐辛子1本、スパイス(シナモンパウダー、クローブ)をミキサーにかけます。こしてから鶏の上に注ぎます。

- 5
鶏がらスープ250mlを加えます。ふたをして中弱火で40分煮込み、途中で一度鶏を裏返します。

💡 ももに串を刺して、透明な肉汁が出てくれば火が通っています。
- 6
最後の10分はふたを取り、ソースを煮詰めます。アロス・ロホ(arroz rojo/メキシコ風トマトライス)とトルティーヤを添えて盛りつけます。

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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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