皮はかたく香ばしく、中は気泡の多いグアダラハラ名物のパン。トルタ・アオガダに欠かせない土台です。
このレシピについて
ビロテ・サラード(birote salado)は、かたくて香ばしい皮と、気泡の多い軽い中身が特徴の、グアダラハラを象徴するパンです。じっくり発酵させて生まれるほのかな酸味があり、名物料理トルタ・アオガダ(torta ahogada)に欠かせません。グアダラハラの標高と水が、独特の食感を生むといわれています。
歴史と由来
ビロテ・サラードは、グアダラハラで最も有名なパンであり、メキシコのパンのなかでもひときわ個性的な存在です。起源については、19世紀のフランス干渉の時代にグアダラハラへやって来たフランス系のパン職人に由来するという説がよく知られていますが、ほかの説もあり、確かなことはわかっていません。はっきりしているのは、ビロテがタパティオ(tapatíos/グアダラハラの人々)のアイデンティティの象徴になったということです。 ビロテの個性は、グアダラハラの空気中にいる野生の酵母、この地域の水、そして標高約1,566mという条件が組み合わさって生まれるといわれます。ゆっくりとした発酵によって酸が育ち、それが特有の酸味とかたい皮につながります。ほかの町で焼いたビロテは同じ味や食感にはならない、とパン職人たちは口をそろえます。 ビロテ・サラードは長さ20cmほどで、ナイフを入れるのに力がいるほどパリッとした皮と、しっとりとして不ぞろいな気泡の中身をもっています。グアダラハラを代表する料理、トルタ・アオガダの土台となるパンで、カルニータス(carnitas)を挟み、アルボル(chile de árbol)唐辛子のサルサにひたして食べます。ほかのパンでは、サルサを吸って崩れてしまいます。 いまもグアダラハラの職人たちは、長年受け継いできた発酵種を大切に守っています。ビロテは研究や議論の対象であり、地域の誇りでもあります。
栄養成分 1人分あたり
220
エネルギー
7g
たんぱく質
44g
炭水化物
2g
脂質
2g
食物繊維
480mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
前日に中種(ポーリッシュ)を作ります。強力粉200g、冷水200ml、ドライイースト5g、塩10gを混ぜます。よく混ぜてラップをかけ、冷蔵庫で12〜16時間おきます。

💡 低温で発酵させることで、ビロテ特有の風味のもとになる酸が育ちます。
- 2
翌日、中種に強力粉300g、塩5g、冷水50mlを加えて混ぜます。なめらかで弾力のある生地になるまで10分ほどこねます。

💡 生地は少しべたつくくらいでかまいません。粉を足さないようにしましょう。
- 3
ふたをして室温で2〜3時間発酵させ、その間45分おきに3回、生地を折りたたみます。生地が2倍にふくらめば発酵完了です。

- 4
生地を8等分します。それぞれを表面をしっかり張らせながら、長さ18〜20cmの棒状に成形します。クッキングシートを敷いた天板に並べます。ふたをして45分休ませます。

💡 表面をしっかり張らせて成形すると、ビロテらしいパリッとした皮になります。
- 5
オーブンの下段に天板を1枚入れ、230°Cに予熱します。ビロテそれぞれに縦にクープ(切り込み)を入れます。パンを入れたら下段の天板に水100mlほどを注いで蒸気を立て、22〜25分、こんがり色づいて皮がとてもかたくなるまで焼きます。

💡 焼き始めの数分間の蒸気が、パリッとした皮を作る決め手です。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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