カボチャの種のペーストを包んだトウモロコシ生地の団子を、ハバネロとエパソーテ香るトマトのスープで煮込みます。
このレシピについて
ホロチェス(joroches)は、すりつぶしたペピータ(カボチャの種)を包んだマサ(トウモロコシ生地)の小さな団子を、ハバネロとエパソーテ(epazote)が香るトマトのカルディージョ(caldillo/スープ状のソース)で煮込んだ料理です。マヤにルーツをもつ、ユカタンのアントヒート(antojito/軽食)です。
歴史と由来
ホロチェスは、ユカタン半島を代表するアントヒートのひとつですが、半島の外ではあまり知られていません。そのルーツはスペイン人の到来以前にさかのぼります。この地に暮らしたマヤの人々は、トウモロコシ、唐辛子、カボチャ、香草など、身近な自然の恵みをもとに洗練された食文化を築きました。 「ホロチェ」という名はマヤ語に由来するといわれ、ニシュタマル(アルカリ処理したトウモロコシ)をひいた生地で作る小さな団子を指します。中には、炒ってすりつぶしたカボチャの種を詰めます。カボチャの種はマヤ語でシキル(sikil)と呼ばれ、マヤの人々にとって大切な食材で、日々の料理にも儀式の供えものにも使われてきました。今もユカタン料理に欠かせない材料です。 この料理の特徴は加熱の仕方にあります。揚げたり焼いたりする多くのアントヒートとは違い、ホロチェスはトマト、玉ねぎ、にんにく、そしてハバネロで作ったカルディージョで直接煮ます。ハバネロは強い辛さと花のような香りをもたらし、エパソーテがスープに奥行きのある香りを添えます。 現在、ホロチェスはおもにユカタン州の内陸部、メリダやバジャドリード周辺、州東部のマヤの村々の市場や家庭で受け継がれています。何世紀にもわたる食の伝統を今に伝える、守り継ぎたい一皿です。
栄養成分 1人分あたり
290
エネルギー
9g
たんぱく質
40g
炭水化物
11g
脂質
4.5g
食物繊維
520mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
カボチャの種をコマル(comal)か油をひかないフライパンに入れ、中火で3〜4分、絶えず動かしながらきつね色になるまで炒ります。冷ましてから、モルカヘテ(molcajete)かフードプロセッサーで粗めのペースト状にすりつぶします。

- 2
マサをくるみ大ずつ取り、手のひらで平らにします。中央にすりつぶしたカボチャの種を小さじ1のせ、生地で包んでしっかり閉じ、団子にします。生地がなくなるまでくり返します。

- 3
カルディージョを作ります。トマト、玉ねぎ、にんにく、ハバネロをミキサーにかけ、なめらかなソースにします。

💡 辛さを控えたい場合は、ミキサーにかける前にハバネロの種とわたを取り除きます。
- 4
中くらいの鍋にラードを入れて中強火で熱します。ミキサーにかけたソースを注ぎ、ときどき混ぜながら5分、色が変わって味が凝縮するまで炒め煮にします。

- 5
鍋に水を加え、塩で味をととのえ、エパソーテの枝を入れます。沸騰させます。

- 6
煮立ったカルディージョに団子をそっと入れます。中弱火に落とし、生地に火が通って団子が浮いてくるまで15〜18分煮ます。

💡 団子がくずれないよう、混ぜすぎないようにします。
- 7
カルディージョの味をみて、ととのえます。団子は、かむと弾力がありつつやわらかく、中まで火が通っている状態が目安です。

- 8
深めの器にホロチェスを盛り、熱いカルディージョをたっぷり注ぎます。焼きたてのコーントルティーヤを添えます。

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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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