焼いた牛の骨からとろける骨髄をすくってトルティーヤにのせ、葉玉ねぎとサルサを添える、メキシコシティ名物のタコスです。
このレシピについて
タコス・デ・トゥエタノ(tacos de tuétano)は、牛の骨を焼いて、とろりとクリーミーにこんがり仕上げた牛骨髄をそのままトルティーヤにのせるタコスです。焦がし焼きにした葉玉ねぎ、サルサ、ライムを添えていただきます。メキシコの大衆料理が生んだ、ちょっとぜいたくな一品です。
歴史と由来
牛骨髄のタコスは、メキシコシティが誇る食の楽しみのひとつでありながら、メキシコ国外ではあまり理解されていない料理でもあります。牛骨髄は牛の骨の中にある髄で、牛肉の中でもとりわけ脂とうまみに富んだ部分です。なめらかでとろりとした食感と、ほかに似たもののない深い味わいがあります。 この料理のルーツは先スペイン期にさかのぼります。メソアメリカの人々は、すでに動物の骨髄を脂肪と栄養の源として活用していました。スペイン人とともに牛が伝わると牛骨髄は重宝される食材となり、とくに精肉店が骨を手ごろな値段で売っていた都市部で広まりました。 メキシコシティでは、牛骨髄のタコスはタケリア(taquería/タコス屋)の名物として知られています。作り方はシンプルですが、正確さが求められます。骨をコマル(comal)やグリルに直接のせ、骨髄がふつふつと泡立ち、完全に溶けきらない程度にとろりとするまで焼きます。小さなスプーンで骨から髄をすくい出してトルティーヤに塗り、焼いた葉玉ねぎ、パクチー、辛いサルサ、ライムをのせて仕上げます。ごくわずかな材料で、驚くほど複雑な味わいにたどり着くタコスです。
栄養成分 1人分あたり
520
エネルギー
22g
たんぱく質
24g
炭水化物
38g
脂質
2.5g
食物繊維
480mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
骨髄の入った牛の骨を冷水で洗い、水けをしっかりふき取ります。両端の切り口に粗塩をふります。焼く前に冷蔵庫から出し、15分ほど置いて室温に戻します。

💡 精肉店で、骨を5〜7cmの輪切りにしてもらうと、骨髄が露出してむらなく火が通ります。
- 2
コマルか鉄のフライパンを強火で熱します。骨髄を上にして骨を並べ、中強火で15〜20分焼きます。骨髄がふつふつと泡立ち、とろりとしながらも完全には溶けきっていない状態が目安です。

💡 より均一に仕上げたい場合は、220°Cのオーブンで15分焼いてもかまいません。
- 3
骨を焼いている間に、葉玉ねぎをコマルに直接のせて強火で焼きます。転がしながら8〜10分、外側はこんがりと少し焦げ目がつき、中はやわらかくなるまで焼きます。

- 4
コマルでトルティーヤを温めます。小さなスプーンで骨から骨髄をすくい出し、トルティーヤにたっぷり塗ります。

💡 骨髄がまだかたい場合は、骨を火に戻してさらに2〜3分焼きます。
- 5
刻んだ白玉ねぎ、パクチー、焼いた葉玉ねぎ、たっぷりのサルサをのせます。最後にライムをしぼり、すぐにいただきます。

💡 牛骨髄のタコスは待ってくれません。冷めると骨髄が固まってしまうので、できるだけ早く食べましょう。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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