ゆでた鶏肉を、紫玉ねぎと酢、スパイスのエスカベチェに漬ける、ユカタン州バジャドリード風の一皿です。
このレシピについて
鶏肉のエスカベチェ・オリエンタル(pollo en escabeche oriental)は、「東のスルタナ(Sultana del Oriente)」と呼ばれるユカタン州の町バジャドリードで生まれた料理です。ゆでた鶏肉に、紫玉ねぎ、酢、ホールスパイス、シュカティック(xcatic)唐辛子で作るエスカベチェ(escabeche/酢漬け)をたっぷりかけます。さわやかな酸味と豊かな香りが特徴で、室温で食べるため、ユカタン半島の暑さにぴったりです。
歴史と由来
エスカベチェ・オリエンタルは、ユカタン料理の中でも洗練された一皿として知られています。「オリエンタル(東の)」と呼ばれるのは、ユカタン半島東部の主要な町バジャドリードの料理だからです。このレシピには、スペイン料理とマヤの料理の融合がよく表れています。 酢で保存するエスカベチェの技法は、スペイン人とともにメキシコへ伝わりました。スペインには、アラブの食文化の影響を受けて根づいたといわれます。ユカタンの人々はこの技法を取り入れ、地元の食材で作り変えました。土地の紫玉ねぎ、ユカタンを代表するマイルドで香りのよい黄色い唐辛子のシュカティック、そしてオールスパイスやユカタンのオレガノ(orégano yucateco)といったスパイスです。 バジャドリードでは、エスカベチェ・オリエンタルは守護聖人の祭りや結婚式、家族のお祝いのために作られます。家ごとに受け継がれたレシピがありますが、欠かせない要素はいつも同じです。やわらかい鶏肉、軽く火を通しながらもシャキッとした食感を残した紫玉ねぎ、酸味を加える酢、そしてやさしい辛さと独特の香りを添えるシュカティック唐辛子です。室温か少し冷やして出すため、暑い熱帯の気候にぴったりの料理です。
栄養成分 1人分あたり
360
エネルギー
30g
たんぱく質
22g
炭水化物
16g
脂質
3g
食物繊維
520mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
鍋に水、塩、にんにく、玉ねぎ、オレガノを入れて鶏肉をゆでます。煮くずれない程度にやわらかくなるまで35分ほど煮て、鶏肉とゆで汁は取りおきます。

💡 鶏肉は煮すぎないようにしましょう。エスカベチェには、身がしっかりしている状態が向いています。
- 2
紫玉ねぎは厚めの輪切りに、にんじんは輪切りにします。シュカティック唐辛子をコマル(comal)かフライパンで、やわらかくなるまで焼きます。

💡 シュカティック唐辛子が手に入らない場合は、グエロ(güero)唐辛子かバナナペッパーがいちばんの代用品です。
- 3
オリーブオイルを中火〜強火で熱し、紫玉ねぎとにんじんを炒めます。しんなりし始めても、まだ少し歯ごたえが残る程度(5分ほど)で止めます。

💡 玉ねぎは完全にやわらかくしないのがポイントです。
- 4
酢、鶏のゆで汁少々、オールスパイス、オレガノ、塩を加えます。10分ほど煮て、味をなじませます。

💡 酢の量はお好みで調整します。はっきりと酸味を感じるくらいが目安です。
- 5
深めの器に鶏肉を並べ、熱いエスカベチェを玉ねぎとにんじんごと上からかけ、シュカティック唐辛子をのせます。

- 6
室温まで冷まして盛りつけます。冷蔵庫で数時間からひと晩おくと、さらにおいしくなります。

💡 室温か冷やして出します。温かいままでは出しません。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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