ラードをよく泡立てて作る、ふんわりタマレスのための基本の生地。仕上がりを確かめる「水に浮かべるテスト」のやり方も紹介します。
このレシピについて
タマレス用のマサ(masa para tamales)は、ラードを使って泡立てる、タマレス(tamales)作りの基本の生地です。ふんわり軽い生地に仕上げるための正しい手順を紹介します。生地を少し水に落として浮けば完成という「水に浮かべるテスト」こそ、おいしいタマレスの秘訣です。
歴史と由来
タマレス用のマサは、メキシコ料理の中でもとりわけ奥深く、世代から世代へと受け継がれてきた知恵のひとつです。よい生地を作ることはタマレス作りでもっとも重要な工程で、メキシコのおばあちゃんたちは、ふんわり軽く、しっかり火の通った食感に仕上げる自分なりのコツを誇りをもって守っています。 ニシュタマリゼーション(アルカリ処理)は、乾燥トウモロコシを消石灰と一緒に煮て、栄養を引き出し、挽きやすくする技法です。メソアメリカの文明が古くから育んできたもので、トウモロコシをマサ(トウモロコシ生地)に変えるこの技法は、メキシコが世界にもたらした食と栄養の大きな贈りものとされています。ただし、この古い生地にラードが加えられるようになったのは植民地時代になってからで、それによって食感も風味も大きく変わりました。 水に浮かべるテストは、タマレス用の生地の最終試験です。冷たい水を入れたコップに小さく丸めた生地を落とし、浮けば十分に空気を含んでいて使える状態です。このシンプルで確かな方法は口伝えで受け継がれてきたもので、メキシコの伝統料理の実践的な知恵をよく表しています。生地を浮かせるには、マサと煮汁を加える前に、ラードを何分もかけてしっかり泡立てておく必要があります。 生地をのばすスープも大切な要素です。しっかり味つけした鶏や豚のスープは、ただの水では出せない深い味わいを生地に与えます。マサ、ラード、スープの割合によって、タマレスがぱさつくか、ちょうどよく仕上がるか、べたつくかが決まります。最後に加えるベーキングパウダーはさらに軽さを加え、蒸している間に生地をしっかりふくらませて、皮からきれいにはがれる独特の食感を生み出します。
栄養成分 1人分あたり
180
エネルギー
3g
たんぱく質
22g
炭水化物
9g
脂質
2g
食物繊維
280mg
ナトリウム
* 数値は目安です。使用する材料によって異なる場合があります。
作り方
- 1
ラードは室温に戻して、やわらかい状態にしておきます(溶けた状態でも、冷えて固い状態でもいけません)。タマレス用のマサ・アリーナ(トウモロコシ粉)を使う場合は、始める前に袋の表示どおりに水で練り戻しておきます。

💡 ラードは指で押すとへこむくらいのやわらかさが目安です。冷えて固い場合は、室温に30分ほど置きます。
- 2
大きなボウルにラードだけを入れ、ハンドミキサーの高速で3〜5分、白っぽくふんわりして、かさがほぼ2倍になるまで泡立てます。タマレスを軽く仕上げるために欠かせない工程です。

💡 ここがいちばん大事な工程です。よく泡立てたラードこそ、ふんわりしたタマレスの秘訣です。泡立てを省かないでください。
- 3
泡立てたラードにマサを3〜4回に分けて加え、そのつどよく混ぜます。温かい鶏がらスープと交互に、少しずつ加えていきます。やわらかく均一で、扱いやすい生地にします。

💡 スープは熱すぎず、温かい程度にするとなじみやすくなります。少しずつ加え、全部使わなくてもかまいません。
- 4
塩とベーキングパウダーを加え、さらに2分ほど混ぜて全体をなじませます。やわらかく、少しべたつく程度の均一な生地が目安です。

💡 ベーキングパウダーは、泡立てのときの熱で効果が弱まらないよう、最後に加えます。
- 5
水に浮かべるテストをします。オリーブ1個ほどの大きさに生地を丸め、冷たい水を入れたコップに落とします。浮けば完成です。沈む場合は、さらに2〜3分泡立ててからもう一度試します。

💡 このテストが、おいしいタマレスを作るための保証です。急いでいても省かないでください。
- 6
これで生地は使える状態です。下準備したトウモロコシの皮やバナナの葉に生地をのばし、お好みの具をのせてタマレスを包みます。すぐに使わない場合は、乾かないようにぬれ布巾をかけておきます。

💡 生地は24時間前まで作り置きでき、冷蔵庫で保存できます。使う前に軽く泡立て直しましょう。
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Recetas Mexas 創設者
メキシコ・プエブラ出身のITエンジニアで食べることが大好き。世界中の台所で作れるよう工夫した本格メキシコ料理のレシピを1,250品以上執筆。2018年からマドリード在住。
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